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鏡の中の自分とにらめっこしながら、そわそわする。
「変じゃないかなぁ……」
いつもは二つに分けている長い髪をおろして、ガーリッシュにカーリングしてみたり。
ツインテールからずいぶんと大人びた感じになった。
「何時もと違う髪形だから、ちょっと違和感があるように感じるだけよ」
すごくかわいいわ、と後ろから姉たちが笑う。
「服も私たちが見立てたんだから、似合わないはずないし。ほら、笑って!笑うともっとかわいくなるよ」
「う……うん……」
ほめられて、はにかんだように笑う。
なんだかぎこちない。
「うーん、着慣れない服だし……変な感じ……」
スカート丈はいつもだけれど、プリーツではなくてシフォン。白のトップスの下には黒のキャミソール。海老茶色のニーソに、ピンクのヒール。足首には白のフワフワ飾りつきだ。
いつものボーカロイドとしての自分ではない気がして、すごく落ち着かない。
「あ、そろそろ時間……?」
「あ。ヤバイね。じゃあミク、楽しんでおいでね」
寒いから風邪ひかないように、と姉が紅のマフラーを巻いてくれた。
お財布やケータイなどの必需品を入れたバックを持つと
「それじゃあ、行ってきます」
玄関で手を振ってくれる家族に手を振り替えして、ミクは家を出た。