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出し尽くすとぐったりとした体が覆いかぶさってくる。
スリムだが逞しいからだに押しつぶされそうで、息が詰まる。
「大人って……みんなこんなことしてるの……?」
息も絶え絶えに尋ねてみると、カイトは顔をあげてうれしそうに微笑んだ。
「お前ももう大人だろ……?」
強引に大人にしたのは自分の癖に。
「もう、怖くなくなったか?」
「え……?」
一瞬垣間見えた真面目な顔に、戸惑いを見せると
「またさせてくれる?」
つかみ所のない雲のように、すぐに違う顔を見せた。
「痛くしないなら、いいよ……」
そう答えてしまったのはなぜだろう。無理やり犯されたのに。
ミクはどうしてか、この男を憎めなかった。
一度酷く傷つけておいて、それから優しくしてみせる。
「んじゃ、早速アンコールってことで」
カイトはまた、ミクの秘密の場所に指をもぐりこませた。
精液でぬれたそこは、長い指を飲み込んでいく。
ぴくりと反応した体をみて、
「本当、かわいいよ。お前」
社交辞令のような『カワイイ』の連発。
男なんて──……キモチワルイ。そう思っていたはずが。
セクシーで印象的な蒼い瞳で見つめられているうちに、このカイトという人間に、いつのまにか惹かれていた。
ミクはカイトの部屋に居ついた。
家具のない、生活感のない、どこか荒んだような排他的なその場所に。
カイトも出て行けとはいわなかった。
芸能人──ましてや人気アイドルが部屋にいるからといって、人を呼んでくるようなこともなかった。
はっきりいってしまえば、どうでもいいことのようだった。
第一、彼は翌日帰ってこなかった。
完全に昼夜逆転の生活を送っている男。
座布団二枚に、ミクと抱き合って眠った後、午後遅くに起きだし、またあのクローゼットからスーツを引っ張り出し、着飾って出かけていった。
朝になっても、昼になっても帰ってこなかった。
夕方近くになってやっと帰ってきて、まだ部屋の中にいるミクの姿を見つけて、目を丸くした。