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W7編で出会ったナミちゃんとパウリーは、新しい船(サニー号)ができるまでの間に少しずつ距離を詰めていって、出航の時にパウリーから「待ってる」とか言われて^^
で、 航海中も何週間に一回とか手紙とかやり取りしてたらいいな^^
手紙をやりとりするか
麦わら海賊団の情報が、号外新聞になってW7中にばら撒かれるの^^
で、ある日アイスバーグさん(パウリーの上司)の元に一通の手紙がくるのさ。
そしてばら撒かれる 号外新聞。もちろん記事は麦わら海賊団のことで。
「麦わら海賊団 壊滅! 全員が生死不明」
みたいな記事で(´・ω・`)
ルルとかがパウリーの元に駆け込んで
「おい!お前この記事読んだか!?」
みたいな(´・ω・`)
記事を見て真っ青になるパウリー
仕事も、何もかも手につかずほうける一日。
銜えてる葉巻が、根元近くまで灰になって落ちても気づかずぼーっと。
で、アイスバーグさんに
「お前仕事にならんからうちに帰れ」って言われて
「しばらく休め」って言われて
一瞬反抗しかけるけど、自分でも頭真っ白で仕事ができてないのわかるから
結局いわれるがままフラフラと家に帰る。
いつもはギャンブルとか酒場とかによって帰るけど
もちろんそんな気分でもないし お酒をあおる気分でもなかった。
街中をフラフラとさまよった挙句、自分の住処に何とかたどり着いて鍵をあけて中にはいる。
すべては夢だ。夢なんだ。
寝てしまって目が覚めたらきっと
きっと、彼らは生きてるから。
いつもの楽しそうな彼らが号外紙面を飾るから。
そう思って寝室のドアをあけた。
見慣れたベッド。
シーツの皺も、脱ぎ捨てた寝巻きも出かけたときのまま。
ただひとつ違ったのは
「おかえり、パウリー!」
この町では見かけないオレンジ色の髪。
短すぎるスカートからすらりと伸びた白い脚。
くりくりとよく動くヘーゼルナッツの瞳が、満面の笑みを浮かべる。
口に銜えていた葉巻をうっかり落としてしまう。
心臓が止まりそうになる。
頭を駆け巡るのは、号外新聞の紙面を埋め尽くしていた「生死不明」の記事。
「パウリー?どうしたの?」
心配そうにヘーゼルナッツの瞳が揺れる。(乳もゆr/撲殺)
「お前……本物か……?」
搾り出したような声で、ひどく間抜けな質問をしてしまった。
(違う、本当はそうじゃない。そうじゃなくて。)
考えがまとまらない。
「本物も何も、私は私でしかないわよ」
キラキラと太陽がゆれるように彼女は笑った。
「でも、お前。これ……」
震える手に握り締められたままの号外新聞がカサカサと音を立てた。
「あぁ、これ?」
くつくつと肩を揺らし、パウリーの手から新聞を受け取る
「何々?麦わら海賊団 壊滅! 全員が生死不明……あははは!よくできてる!さすがだわ!!」
くしゃくしゃになった新聞を再び伸ばして彼女は言った
「コレはウ・ソ・よ、パウリー。私がアイスバーグさんに頼んだの」
ぺろっと舌をだして茶目っ気を見せる彼女に、パウリーは目を見開く。
「うそってお前……号外でばら撒かれてる新聞だぞ?」
「じゃあここにいる私はなんだっていうのよー、ちゃんと日付見なさい?」
年下の女に指図されるのはなんだかむかっ腹が立つものもあるが、いわれるがままに今日の日付を見てみれば
「四月……一日?」
「そ、今日はエイプリールフール。うそをついてもいい日なの!」
顔面に突きつけられた新聞の日付を、苦々しげに読み上げれば、したり顔を浮かべて。
「だから、アイスバーグさんに頼んでこの偽号外新聞をだしてもらったってワケ!心配した?……ってパウリー!どうしたの!?」
彼女を思わず抱きしめてしまう。
「……心臓が……止まるかと思った……」
押し殺した声を耳元でささやけば
「ばかねぇ、私たちが死ぬわけないじゃない」
彼女の腕も背中に回され、二人はしばらく抱きしめあった。
「長い間待たせてごめんね」
「いいさ、何年でも待ってるつもりだったしな」
お互いにくすくすと笑いあう。
「ところでお前、この号外が嘘ってこたぁ、街のやつらも……心配してるんじゃねぇのか?」
麦わら海賊団がこの街に停泊していた間におきたさまざまな出来事のおかげで、彼らはこの町ではすっかり英雄だ。
「へ?街?あぁ、街では本物の号外がまかれてるから安心して頂戴?」
「どういうことだ?」とパウリーは首をかしげた。
「この号外はガレーラ社だけにまかれたものなの。それに」
ついばむ様に口付けをはさんで、彼女はいった。
「この号外信じてるの、あんただけだから」
な ん だ と
パウリーは凍り付いていた頭を回転させた。
結果、とある結論にたどり着いてしまった。
いやな結果だ……。
「まさか……」
彼女はガレーラ社社長であるアイスバーグにこの新聞を依頼した。もちろん彼は快諾。市長の権限も手伝い偽新聞は簡単に刷り上る。
アイスバーグが所有するこのガレーラ社で、一番ドッグの職長であるパウリーを知らないものはおらず……
「まさかあいつら……このこと全員知って……?」
この号外新聞を持ってきたのは同じ一番ドッグの職場仲間であるルルだ。
よくよく思い返してみれば何か含みのある笑い方をしていたようにも思う。
「正解ー☆」
「くそっ……あいつら全員グルだったのか!!」
「そゆことー♪」
ちなみに正式の号外はこっち、と差し出されたもう一枚の号外新聞をみて、パウリーは再び憤怒の声を上げることになる。
「麦わら海賊団ついにグランドラインを制覇!」
「我らがパウリー副社長、ついに航海士にプロポーズ か?(東スポ風)」
「なんじゃこりゃああああああああああああ!!!!!」
思わず彼女から手を離して声を荒げる。
「な、おま、ちょ」
もう意味のつながる単語にすらなっていない。
「イヤなの?」
別にこちらの記事は私がお願いしたわけじゃないのよ?びっくりしたんだから。と彼女は少し頬を染めた。
この街は広いようで狭い。
すぐにうわさがうわさをよんで真実を見つけられてしまう。
「全部お見通しだったってワケかよ、あの社長……」
ンマーと、聞きなれた声が、笑い声となって脳裏を掠めていった。
ここまでお膳立てされて、何もしないのも男が廃るというもので。
「ちょっと待ってろ」
そういってパウリーはベッドサイドの引き出しから何かを取り出した。
「本当は……お前らが航海に出る前に渡そうと思って……たんだけど……よ……」
語尾になるにつれて声が小さくなっていく。
「あんだけ人もいたし……こういうことは人気のないところでやるもんだろ……?」
「……照れ屋」
「うっせぇ」
お互いが茹蛸のように真っ赤になって、固まって。なんだか滑稽だ。
「……ナミ」
しばしの沈黙の後、パウリーは初めて彼女の名前を呼んだ。
「俺と、結婚してくれないか」
ヘーゼルナッツの瞳が揺れる。
「……私、海賊よ?」
「知ってる」
「……政府に追われる身だし」
「知ってる」
「……グランドラインは一応一周したけど、世界地図が完成したわけじゃないし、もしかしたらまた海にでちゃうかもしれない」
「……わかってる」
「……あんた、脚出してる女いやなんでしょ?」
「……免疫ができれば大丈夫だ……多分」
最後が弱気だ。
「本当に私でいいの?」
「お前が良いんだ、ナミ」
先ほど取り出した小箱のふたを開けると、小さなリングがキラリと光る。
「もう一度言うぞ」
パウリーは大きく息を吸った。
「俺と結婚しろ、ナミ」
「……はい……」
大粒の涙が、彼女の白い肌を伝い流れた。